営業の世界では、1通のアポイントメールが新しいビジネスチャンスを切り開く鍵となります。
なぜなら、いくら素晴らしい商品やサービスを提供していても、相手にそれを伝える機会がなければ意味がないからです。
では、どのようなアポイントメールを送信すれば、商談の機会を獲得することができるのでしょうか。
この記事では、実践的な商談アポイントメールの書き方から、具体的な例文、さらには送信時の注意点に至るまで、効果的なメール戦略について解説します。
商談のアポイントメールとは?
商談の獲得率を上げるためには、効果的なアポイントメールが不可欠であり、そのための具体的な書き方やコツが存在します。
ビジネスメールの中でも特に重要視されるアポイントメールは、受け取る側が内容を即座に理解し、スムーズに対応できるように、目的が明確であることが重要です。
また、ただ単に会う約束をするだけでなく、商談に繋げるためのきっかけ作りとして機能します。
そのため、メールには相手の興味を惹き、返信を促す要素が含まれている必要があります。
効果的なアポイントメールを作成するには、相手に敬意を表し、かつ自社の提案がどのように相手の利益になるかを明確にしなければなりません。
商談のアポイントメールの書き方
商談のアポイントメールはビジネス拡大の第一歩であり、営業成績を左右するほどの重要な役割を担っています。
効果的なアポイントメールの書き方を学ぶことで、見込み客の興味を引き、商談の機会を増やしましょう。
- 件名には内容が一目で分かる具体的なワードを入れる
- 宛名や挨拶文は省略しない
- 結論から書き始め5W1hを意識する
- メールを読むことによる顧客のメリットを記載する
- アポイントの候補日時は複数提案する
- お得なオファーの場合は返信期限を設定する
- 正しい日本語や失礼のないビジネス敬語を使う
件名には内容が一目で分かる具体的なワードを入れる
商談のアポイントメールにおいて、件名は受信者がメールの内容を把握し、開封を決定する最初のポイントです。
そのため、件名には目的と緊急性を示唆する具体的なキーワードを盛り込むことが大切です。
例えば、「商談のお願い:〇〇〇を▲▲▲するサービスに関するご案内」のように、受信者が一目で内容を理解できる情報を簡潔に伝えることが重要です。
これにより、受信者はメールの優先度を即座に判断し、返信の行動に移りやすくなります。
宛名や挨拶文は省略しない
メールの文頭で相手の名前をきちんと記載し、丁寧な挨拶をすることで、受信者に対する敬意を表現します。
これは、メールのトーンを設定し、相手との良好な関係構築の基礎を作ります。
例えば、「山田様、いつもお世話になっております。」といったシンプルながらも相手を尊重する表現を使いましょう。
また、「お世話になります。株式会社〇〇の田中と申します。」のように始めることで、フォーマルな印象を与え、ビジネスメールとしての礼儀を保つことができます。
結論や用件から書き始める
商談機会の獲得は、いかに相手に興味を持ってもらい、会話を始める機会を持てるかにかかっています。
アポイントメールを開封した瞬間に、受け手に「このメールを読む価値がある」と感じさせることが不可欠です。
そのためには、結論や要件を冒頭に持ってくることで、相手の時間を節約し、目的を直接的に伝えることが重要です。
具体的には、新製品のデモンストレーションや特別オファーの提案など、受け手が知りたいと思うような内容を先に述べることで、関心を引きます。
メールを読むことによる顧客のメリットを記載する
受け手にとって何が利益になるのかを理解してもらうことで、商談のアポイントに繋がりやすくなります。
例えば、「弊社のサービスを利用することで、貴社の営業効率が飛躍的に向上します」といった具体的なメリットを提示することで、相手にアポイントの価値を認識してもらい、メールの続きを読む動機付けになります。
メールを通じて提供できる価値を具体的に示し、相手の興味やニーズに直結する情報を提供することがカギです。
アポイントの候補日時は複数提案する
まず、相手のスケジュールが埋まっている可能性があるため、1つの日時だけを提案すると、アポイントが成立する可能性が低くなります。
複数の選択肢を提供することで、相手は自分のスケジュールに合った時間を選びやすくなります。
また、複数の日時を提案することで、あなたの柔軟性と協調性を示すことができ、相手に好印象を与えることができます。
これは、商談へのアポイント獲得だけでなく、長期的なビジネス関係構築にも寄与します。
アポイントメールを送る際には、最低でも2〜3つの候補日時を提示しましょう。
さらに、相手が他の日時を提案しやすいように、「これらの日時がご都合に合わない場合は、ご希望の日時を教えてください」と付け加えるのも効果的です。
お得なオファーの場合は返信期限を設定する
例えば、限定価格でのサービス提案や期間限定での製品提供など、お得な条件でのアポイントをメールで打診する際には、「本オファーは〇〇日までの特別提案となっております」といった形で返信期限を明記しましょう。
これは受け手に対して決断を促すとともに、アポイントの成立をスピードアップさせる効果が期待できます。
ただし、期限は現実的な範囲内で設けることが大切であり、受け手にプレッシャーを感じさせすぎないよう慎重に選ぶ必要があります。
正しい日本語や失礼のないビジネス敬語を使う
礼儀正しい表現は相手に対する敬意を示し、信頼感を築く上で大切な要素です。
正しい日本語では、「拝見」や「存じ上げる」といった敬語を使い分け、適切な尊敬語や謙譲語を選択することがポイントです。
ビジネス敬語においては、相手の役職や肩書を正確に記載し敬うこと、過度な略語の使用を避けることなどが重要です。
これらにより、メールがビジネスの場に相応しい、尊重と礼儀を備えたコミュニケーションツールとして初めて機能するのです。
また、誤解を招くような表現や言葉の使い方を避けることで、スムーズなコミュニケーションが期待できます。
商談のアポイントメールを書く際には、敬語の使い方に特に注意を払い、メールを送る前には必ず校正を行うことをおすすめします。
商談のアポイントメールの例文
ここでは、商談のアポイントメールについて具体的な例文を紹介します。
新規顧客と既存顧客に対するアプローチの違い、そしてそれぞれのシチュエーションに応じた表現を見ていきましょう。
- 新規顧客に送信するアポイントメール
- 既存顧客に送信するアポイントメール
- アポイントを獲得した直後のお礼メール
- 訪問前日のリマインドメール
- 商談をした直後のお礼メール
新規顧客に送信するアポイントメール
新規の顧客と初めてコンタクトを取る際、アポイントメールの第一印象は非常に重要です。
この第一印象は、その後の商談成功に直結するため、下記の例文を参考にしてください。
このような構成を取ることで、受け取った側がメールに対して肯定的な印象を持ち、返信しやすくなるためです。
件名:
新規商談のお願い:貴社製品の〇〇〇を向上させるご提案
本文:
株式会社○○○○
○○○○様
お世話になります。
株式会社〇〇の山田太郎と申します。
この度は、貴社の新たな営業戦略に貢献できるサービスをご提案させていただきたく、メールを差し上げました。
貴社の〇〇〇の製品概要を拝見しました。
私どもが提供する○○○○は、○○○○などの具体的なメリットをもたらし、
貴社製品の付加価値向上につなげることが可能と存じます。
つきましては是非詳細をご案内差し上げたく、ご商談の機会を賜れましたら幸いに存じます。
ご多忙の折誠にに恐縮ではございますが、
以下の日程にてご都合のよろしい時間をご教示いただきたく、お願い申し上げます。
・令和○年○月○日(火)13:00~14:00
・令和○年○月○日(木)10:00~11:00
・令和○年○月○日(金)16:00~17:00
上記の日時がご都合に合わない場合は、ご希望の日時をご教示いただけましたら幸いに存じます。。
ご検討のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
アポイントの機会を設けるためには、メールの内容が受け手にとって明確かつ価値あるものでなければなりません。
例文のように、顧客にメリットがあることを強調し、スムーズな対話を促すために複数の日時を提案することで、商談へと繋げる確率を高めることができます。
既存顧客に送信するアポイントメール
アポイントメールは、既存の顧客との関係を維持しつつ、新しいビジネスのチャンスを探る大切な手段でもありますす。
なぜなら、既存顧客はすでにあなたの会社のサービスや製品に精通していますので、その関係性を活かしたアプローチが有効だからです。
以下は、既存顧客に送る商談のアポイントを取るためのメールの例文です。
件名:
〇〇製品アップデート情報と今後のご提案につきまして
本文:
株式会社○○○○
○○○○様
いつもお世話になっております。
〇〇〇株式会社の山田太郎でございます。
日頃より弊社の製品〇〇〇へのご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
この度製品のアップデートがあり、よりご満足いただける機能が追加されましたので、
ぜひご説明の機会を頂戴いたしたく、アポイントをお願い申し上げます。
ご都合のよろしい日時を以下の候補からお教えいただけましたら幸いに存じます。
・11月15日(水)14:00~15:00
・11月17日(金)10:00~11:00
・11月20日(月)13:00~14:00
お忙しいなか誠に恐縮ではございますが、何卒よろしくお願申し上げます。
(署名)
このメール例文では、具体的な製品アップデートの情報提供を行いながら、新たな提案をする機会を設けています。
また、顧客が選びやすいように複数の日時を提案することで、アポイントの確率を高める工夫がされています。
アポイントを獲得した直後のお礼メール
アポイントメントが取れた後のお礼メールは、今後の商談に向けた関係構築の第一歩です。
ここでは、感謝の意を示すと同時に、次回の商談に向けた期待を表現し、良好なコミュニケーションを継続するためのポイントをお伝えします。
お礼メールの例文を以下に示します。
件名:
アポイントメントのご確認と、今後の流れについて
本文:
株式会社○○○○
○○○○様
お世話になっております。
〇〇〇〇株式会社の田中でございます。
この度は、私どもの提案にご興味をお持ちいただき、アポイントメントの機会をいただきまして誠にありがとうございます。
ご多用のなかお時間を割いていただき、、大変ありがたく存じます。
この機会を通じて、貴社へ大きな価値を提供させていただくことができますよう一意専心努めさせていただきます。
以下に、次回アポイントメントの控えを記載させていただきます。
日時:2023年11月6日(月)14時~15時
場所:貴社 東京オフィス
訪問人数:弊社より、担当「田中太郎」を含め2名
何かご不明点等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
当日は、何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
アポのお礼メールには、明確な情報と共に心温まる言葉を添えることで、商談の前向きなスタートを切ることができます。
また、お礼メールは、相手に与える印象としても重要ですので、丁寧な言葉遣いと正確な日本語を用いることが大切です。
訪問前日のリマインドメール
相手が商談の予定を失念している可能性があるため、商談の前日にはリマインドメールを送ることが非常に重要です。
このメールでアポイントの確認をするとともに、最後の印象付けを行い、翌日の商談への意気込みを新たにすることができます。
リマインドメールは簡潔に、しかし必要な情報はしっかりと記載しましょう。
以下にその一例を示します。
件名:
明日7日(火)の商談のリマインドと事前資料の送付
本文:
株式会社○○○○
○○○○様
お世話になっております。
〇〇〇〇株式会社の田中太郎でございます。
さて、明日11月7日(火)に予定しております弊社との商談につきまして、以下の内容でご確認させていただきます。
商談日時:11月7日(火) 14:00〜15:00
場所:貴社 東京オフィス
アジェンダ:
・弊社製品のご紹介
・貴社の課題と弊社製品とのマッチングについて
・導入後のサポート体制について
また、商談の質を高めるため、事前に弊社の製品資料を添付いたしますのでご一読いただけますと幸いです。
何かご不明な点がございましたら、遠慮なくお問い合わせくださいませ。
明日は何卒よろしくお願い申し上げます。
(署名)
商談において、このようなリマインドメールを送ることは、相手に対する敬意を示し、同時に商談の成功に向けた準備が整っていることをアピールできます。
リマインドメールには、商談の日時と場所、アジェンダの明記はもちろん、相手が予備知識を持って臨めるよう資料を添付することも忘れてはなりません。
商談をした直後のお礼メール
商談後のフォローアップは成功への鍵ともなるため、商談を終えたら、迅速にお礼のメールを送りましょう。
これによって関係をより一層強固なものにし、次回のアポイント獲得へとつなげることができます。
ここでは、具体的な例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
件名:
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました
本文:
株式会社○○○○
○○○○様
お世話になっております。
〇〇〇〇株式会社の田中太郎でございます。
本日はお忙しいなか、商談の機会をいただきまして誠にありがとうございました。
お会いしたことで、貴社の現状と今後の展望について深く理解することができました。
そして、私どもが提供するサービスがどのように貴社の目標達成に貢献できるかを考える有意義な時間となりましたこと、改めて感謝申し上げます。
本日ご用命いただいた事項をふまえた新しい提案内容に関しましては、1週間以内を目安に改めてメールにて送信させていただきます。
それまでの期間に、何かご質問や追加でお打ち合わせの必要がございましたら、お気軽にご連絡ください。
今後とも、貴社のビジネスに伴走できるよう尽くしてまいりますので、
引き続きよろしくお願い申し上げます。
(署名)
このようなお礼メールを通して、感謝の意を表明するとともに、次のアクションへと繋げることができます。
上記のメールテンプレートを活用して、ビジネスの成功に繋げてください。
商談のアポイントメールを送るときの注意点
商談を有利に進めるためには、アポイントメールの送信方法に工夫をすることが重要です。
ここでは、アポイントメールの送信について、商談の獲得率を高めるための注意点を取り上げ、効果的なコミュニケーション戦略について解説します。
- メール送信のタイミングを検討する
- 返信は最優先して行う
- アポ率が上がらないときはターゲットやリードを見直す
メール送信のタイミングを検討する
適切なタイミングでアポイントメールを送信することは、受け取り手の興味や関心を高める上で非常に有効です。
ビジネスの世界では、火曜日から木曜日の午前中に送ることがおすすめです。
週初めは忙しく、週末に近づくと業務を締めくくることに注力するため、その中間である火曜から木曜は受け取り手がメールをチェックする時間が比較的取りやすいとされています。
しかし、これはあくまで一般的な指標であり、相手の業界や職種、習慣を考慮して最適なタイミングを検討することが不可欠です。
返信は最優先して行う
相手からの返信があった際には迅速な対応を心がけるべきです。
速やかなレスポンスは、相手への敬意を示し、またあなたのプロフェッショナリズムをアピールする機会にもなります。
ビジネスメールの場合、24時間以内の返信が基本的なマナーとされていますが、可能であれば数時間内に返信することを目指しましょう。
この迅速な対応は、セールスプロセスを加速させるだけでなく、相手にとっても印象が良く、アポイント獲得や商談成功へと繋がりやすくなります。
アポ率が上がらないときはターゲットやリードを見直す
潜在顧客とは、自社の商品やサービスを必要としている可能性が高い人物群・企業群のことです。
この潜在顧客群に対してアプローチすることで、アポイント率を高めることができます。
アポイントメールを送る際には、事前にその企業や担当者が本当に自社の商品やサービスに興味を持ちそうか、そしてその解決策を求めているかをリサーチすることが不可欠です。
この段階でリード(見込み客)の質を見極め、本当に価値を提供できる見込み客に絞り込むことで、アポイント率の向上が期待できます。
商談の成功には、質の高いアポイントメールが不可欠ですが、その基盤となるのは正確なターゲットとリードの選定に他なりません。
商談のアポイントメールについてよくある質問
商談のアポイントメールについては、多くの方が同じような疑問や不安を持っています。
ここでは、商談のアポイントメールについてよくある質問に回答していきます。
- アポイントメールの件名はどうすれば目を引きますか?
-
件名はメールを開封してもらえるかどうかの鍵を握っています。
そこで目を引くためには、「即効性のある情報」や「独占情報」を前面に出した表現を用います。例えば、「限定オファー」や「新サービス先行導入のご案内」など、受け手の関心を引きつけるフレーズも効果的です。
また、相手の名前を入れることでパーソナライズされた印象を与え、「○○様専用」「○○様限定」といった言葉を用いることも一つの手法です。
- アポイントメールの本文はどのような構成が良いですか?
-
本文の構成は、情報の伝達効率と相手に与える印象の両面で重要です。
初めに、あいさつと自己紹介を簡潔に行い、信頼関係を築く出発点とします。
次に、商談の目的やアポイントを取りたい理由を明確に伝え、相手の時間を割く価値があることを示しましょう。
その後、双方にメリットがある提案を展開し、相手が応じたくなるような具体的な利益を提示します。
最後に、「ご検討のお願い」と「返信の期待」を込めた締めくくりを添えることで、アクションへの架け橋を築きます。
- アポイントメールでは商談日時をどう提案すればいいですか?
-
商談の日時提案は、柔軟性と選択肢の提供がポイントです。
複数の候補日を提示することで、相手が選びやすくなります。例えば、「来週の月曜日の午前中、または水曜日の午後にお時間はいかがでしょうか」「下記候補からお選びいただけますでしょうか」と提案することで、相手の都合を尊重する姿勢を見せます。
また、スケジュールが合わない場合のために、「他の候補日が良ければご提案ください」という柔軟性を示す文言を加えると好感が持たれます。
この記事のまとめ
本記事では、商談の機会を獲得するために効果的なアポイントメールの書き方を解説しました。
まず、件名には目に留まる具体的なワードを用い、宛名や挨拶文は省略しないことが重要です。
本文では、結論や用件を先に述べ、読者のメリットを明示することで、メールを通じたコミュニケーションの質が向上します。
また、複数の候補日時を提案し、お得なオファーがある場合には返信期限を設けるとよいでしょう。
もちろん、正しい日本語とビジネス敬語を使うことは基本中の基本です。
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